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国語の長文読解、何を意識して読めばいいの?

目次

この記事は、こんな悩みを抱えた中高生に向けて書いています。

・国語の長文読解、漠然と読んでしまう。

・頭はぼんやりして、読み終わって何も残っていない・・・

・一体、何を意識して読めばいいの?

こんにちは!
現代文講師の香山です

そのお悩み、わかります! 長い文章を出されても、途中で集中力が切れて、何を追いかければいいのかわからなくなりますよね。それでも読み進めないといけない不安と憂鬱。後には説問題が待っています。困ったなあ・・・

この記事を読み終えるとあなたは、

1、論説問題、小説問題、随筆問題、それぞれにおいて、何に焦点をあてて読めばいいのかがわかります。

2、今日から実践できるおすすめの問題集がわかります。

自分自身も、塾生にも実績あり!

苦痛でした。国語の読解問題。模擬試験などでは、ページをめくってもめくっても続く文章。読み始めるとぼんやりする頭。最初に設問に目を通したところで、あまり変わらない読解力・・・せめて、何を意識して読めばいいのかがわかれば、と僕自身が思っていました。

そんな僕が、その答えがわかった瞬間、読解に目的意識が芽生え、随分と読むことの苦痛から解放されました。受験の一つ目のゴールだった大学入試センター試験(当時)では、評論問題で満点を取ることができました。

今では、かつての僕と同じように、国語は感覚の科目だと思い込んでいる生徒たちに、論理的読解法を教える国語の塾を開いています。現代文満点を目指し、毎年その成果を持ち帰る生徒が出ています。

どうか最後まで読んで、この記事の大事な部分や結論を、ノートにメモしておいてください。そして意識して何度も実践(問題集)を繰り返すことで、メモを見なくてもいいくらいに、血肉化してください。

まず結論!読みながら「何」を捉えるか

  • 評論問題は、筆者の主張
  • 小説問題は、登場人物の心情
  • 随想は、筆者の心情

それぞれ捉えるものはこれです。

よく頭に入れておいてください。

これ、とっても大事!

では、「どうやって」捉えるのか【論説文】

論説文は、筆者の主張を捉えると言いました。

では、どうやって捉えるのか。

概ね、入試問題の国語における論説文には、筆者の主張は一つです。

たった一つの筆者の主張を捉える。そのヒントは3つに整理できます。

主語を意識しよう

筆者の主張は、一般的で普遍的なこと。

当然、主語も、一般的で普遍的な言葉になります。

「この国は」「科学技術の進歩は」「現代社会は」など。

こういう一般的で普遍的な主語をみると、筆者の主張ではないかと疑う目を持ってください。

逆接の接続語の後に、しばしば筆者の主張がくる

これは私たちでも同じですね。お母さんに話している子どもでも同じ。「みんなは、こう思ってるんだ。でもね、僕は・・・」のように、「でも」「しかし」など逆接の接続語の後ろをチェックする癖をつけましょう。

具体例を除いてみる

筆者は、自分の主張に対して、具体例やエピソードを挙げながらわかりやすく説明してくれます。「例えば」などがあれば、それは具体例の始まりです。そこに一般的で普遍的な内容がくるはずはありません。例えば、など具体例のかたまりを除いてみると、主張が見つけやすくなります。

小説問題で登場人物の気持ちを知るには

どんなに簡単な小説問題でも、「悲しい」と書かれた箇所に線を引っ張って、気持ちを答えろとは言われません。悲しい場面を「悲しい」とは書かずに描くのがうまい小説です。

では、気持ちは、どのように読み取るのか。

・動作

・セリフ

・情景描写

の3つと関係づけながら読み取るのです。

例えば、「太郎は顔を上げて、窓の外に目をやった」という動作から心情は読み取れるのか? それだけでは無理です。顔を上げる、窓の外に目をやる、というのは動作ですが、それ単独では何もわかりません。何かを決意してやる気に満ちて顔を上げたのか、物憂い気持ちで面倒くさそうにとった動作か。それがわかるには、その前後のセリフや情景描写など、複数要素を関係づけて読むことが大切です。

登場人物の気持ちが知りたいなら、動作、セリフ、情景描写など、複数の根拠を関係づけながら読み取っていくしかありません。もちろん、趣味で小説を読む分には、好き勝手読んでいいのです。しかし、試験で「次の文章を読んで後の問いに答えなさい」と言われたら、その文章からはこうとしか読み取れない、という客観的な根拠の上にしか作問はできません。複数箇所の根拠から、登場人物の気持ちをおさえてください。

随想は筆者の心情

随想は、筆者の思いを、体験やエピソードをもとに書かれたものがほとんどです。ですから、筆者の心情も割とつかみやすいと思います。これは、上の2つ、論説問題と小説問題ができれば、無理なくできると思います。私自身の経験からも、生徒を教えている経験からも、それは言えます。

まとめ

国語の長文読解の問題は、何を読み取るのか明確な目標を持って読みはじめましょう。

  • 評論問題は、筆者の主張
  • 小説問題は、登場人物の心情
  • 随想は、筆者の心情

目標を持った読解は、頭がぼんやりすることが少なく、制限時間内で理解し解答するには必須の状態です。

この3つのことをしっかりと覚えて、まだ覚えられないうちは、メモを持ち歩き、実践のたびに意識してください。意識しなくても頭に浮かんでくれば、もうメモは捨ててもOKです。

今日から実践できるおすすめの問題集

選んだ理由は

  1. 問題集の著者自身が、
    ・論説問題なら筆者の主張
    ・小説問題なら登場人物の心情
    ・随想問題なら作者の気持ち
    に焦点を当てて読解をしようとした過程が解説に示されていること。
  2. その読解の過程だけでなく、特に小説問題においては「解答の根拠」がこの証明となりますので、解答の根拠が明確に示されていること。

決して国語は勘でもセンスでもありません。
関係づけて読むことが習慣となるまで、何冊でも、何度でも問題集を繰り返してください。

出口汪のシステム現代文 ベーシック編(水王舎)
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出口汪のシステム現代文 論述・記述編(水王舎)
出口汪のシステム現代文 解法公式編(水王舎)
出口汪のシステム現代文 実践演習編(水王舎)

この見方が、大学に入ってからあなたが論文を書くときに役立ちます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。とっても大切なことですので、ポイントをメモして、それを意識しながら問題集で繰り返し練習してくださいね!

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この記事を書いた人

コピーライターとして18年、その10年目くらいからは小中高既卒生に国語/現代文を教える塾も主宰しています。コピーライターは、経営者の思いの言語化、学習塾で子どもと向き合う時には、子どもの心と向き合っています。言葉は思考の結果であり、思考は感情から、感情は感覚から、感覚は健康からきます。言葉を軸としつつも、気持ちや健康などについても記事にしてまいります。

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